レルネのヒュドラ退治

このヒュドラというのも、テュポンとエキドナの子供の怪物で、 レルネの沼沢地帯アミュモネの泉に住む水蛇でした。 胴体は犬で、頭が5〜100個あるといわれ、そのうちの一つが不死だとされています。 ヒュドラの首を斬ると、アラタに二つの首が生えてくるので、なかなか退治できません。 ヘラクレスの従者だった甥っ子(双子の弟の子)が、たいまつで切り口を焼き、 新しい首が生えてこないようにしました。 不死の首は岩でつぶして封印し、何とか退治します。 ヒュドラに加勢しようとした化け蟹(ヘラのお使い)が出てきましたが、 ヘラクレスはその存在に気づきもせずに、あっさり踏み潰したそうです。 ヘラクレスはヒュドラの体を切り裂き、胆汁の毒をとって矢の先に浸し、以後使うようになります。 このヒュドラの毒矢を覚えておいてください!

さて、ここでもヘラクレスが星座の誕生に一役買いました。ヒュドラはうみへび座に、化け蟹はかに座になりました。


ところが、ミュケナイの王様が、「従者に助けられたのでは、ヘラクレス一人の仕事ではない。」 と、この仕事を功業の一つとして認めなかったそうです。


ケリュネイアの鹿を生け捕りにする

ケリュネイアの鹿というのは、月の女神アルテミスの聖獣で、黄金の角と青銅の蹄を持っていました。 でも1匹だけ、アルテミスにも捕まえられない足の速い鹿がいたのです。 アルテミスから鹿を傷つけることを禁じられたため、 ヘラクレスは1年間も鹿を追い回して、ようやく捕まえました。 別の説では、鹿が眠っている間に大きな網で生け捕りにしたそうです。 鹿はアルテミスに捧げられ、アルテミスの戦車を引いています。


エリュマントスの野猪を生け捕りにする

この大イノシシを捕まえる時に、ヘラクレスはケンタウロスと争いを起こします。 ケンタウロスが大切にしていたお酒を飲んでしまったことが原因だったのですが、 ヘラクレスは短気を起こして大暴れしてしまったのです。 その争いの時、ヘラクレスの矢が師匠のケイロンに当たり、師匠を殺してしまいました。 ケイロンはケンタウロスの中でも特別で、不死の存在でしたが、ヒュドラの毒の付いた矢に苦しみ、 不死を返上してまで死んで楽になりたいと望んだそうです。 かわいそうなケイロンは、いて座になりました。 また、この時多くのケンタウロスが殺され、生き残ったケンタウロスのネッソスが、 後にヘラクレスの死を招くことになります・・・。

本題のイノシシ退治ですが、イノシシを深い雪の中に誘い出し、 網を投げて捕まえると、ミュケナイの王様のところへ担いで持って帰ったとか。

この4番目の功業のあと、ヘラクレスは友人イアソンの一行とともに、 アルゴ船に乗って冒険へ出かけます。 こちらは「アルゴウタナイ」として有名ですが、今回は省きます。


アウゲイアスの家畜小屋の大掃除

アウゲイアスという人は、牛を3000頭も飼っていたのに、 家畜小屋を30年も掃除していませんでした。おかげで、牛の糞が山積みで、使える状態ではありません。 この小屋を一日で掃除をするというのが、今回のヘラクレスの仕事です。 ヘラクレスは「一日で小屋の掃除をしたら、牛の10分の1をもらう」 という条件を出し、アウゲイアスは条件をのみます。 アウゲイアスは、一日で掃除できるわけがないと思っていたので、 小屋が綺麗になり、牛をあげずに済むと踏んでいたのですが・・・。

ヘラクレスは家畜小屋の壁にいくつか穴を空けると、2本の川の流れを無理に変えて、 小屋の中を一気に洗い流してしまいました。 その結果、この2本の川の流れがおかしくなり、 度々洪水を起こすようになったそうです。迷惑な・・・。 ともかく、川を放水して綺麗になった小屋の壁を直し、みごと一日で掃除を完了させました。 ヘラクレスが牛をもらおうとアウゲイアスの元へ戻ると、 アウゲイアスは「この仕事はミュケナイ王の命令でやっているのだろう。それなら報酬を払う必要は無い」 と言って、結局牛を一頭もくれませんでした。 さらに、再びミュケナイの王様が「償いでやっていることに報酬を求めた」という理由で、 功業の一つとして認めてくれませんでした。

さて、ここまで5つもやったのに、3つしかクリアできていません。。。
どうなるヘラクレス!?




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