ヨゥラスヴェイナル

ヨゥラスヴェイナルというのは、13人のサンタとも呼ばれるアイスランドのサンタです。 アイスランドにはサンタが13人もいて、しかも毎日一人ずつ贈り物をくれるのです。 と、書くとアイスランドの子供は良いな〜と思ってしまいますが、サンタクロースとは似ても似つかないやつらです。

英語ではYuletide Lads(Yule Ladsとも)と訳されていて、意味は“クリスマス男”といったところでしょうか。 彼らはサンタクロースというよりも、トロールの仲間だと思われます。 今では毒気を抜かれて、ちょっとしたイタズラをする程度になりましたが、もともとは泥棒や人間を殺すようなもの、 子供を誘拐して食べてしまうものもいて、かなり怖い存在だったようです。

アイスランドは1000年頃キリスト教を国教と定めましたが、それまでは北欧神話のような多神教が信じられていました。 多神教時代のトロールに似たヨゥラスヴェイナルは、キリスト教が入ってから姿を変えていき、 サンタクロースなどの影響も受けて、クリスマスの妖精となりました。 メンバーが13人になったのは17世紀から18世紀頃で、18世紀の詩には、 彼らの母親であるグリーラの子供の数が13人と書かれています。 1862年に発表された民話集の中に13人の名前が載り、現在の形に確定したようです。 それまではもっとたくさんいたり、もっと少なかったりしたようで、 72もの名前を見つけたという民俗学者もいます。 以前は中世頃の北欧の民族衣装(毛織物)を着ていましたが、 現在ではサンタ風の赤い衣装を着ている姿でイメージされるようです。

ヨゥラスヴェイナルには一人ひとりに性格を表す名前が付いていて、 山から下りてくる日にちと山へ戻っていく日にちも決まっています。 子供たちは窓辺に靴下ではなく、靴を置いて、ヨゥラスヴェイナルがお菓子や小さな玩具などの ちょっとしたプレゼントを入れてくれるのを待ちます。 ただし、悪い子にはお菓子ではなく生のジャガイモが入っているそうです!  それでは、彼らを一人ずつご紹介していきましょう。





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